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【武雄観光情報】創業明治15年の人形店「江口人形」さんの紹介

弓野人形の歴史

初代はもともと博多人形師で、形がつるんとして切れ目の目をした人形を作っていた。博多から長崎が移動を長崎に向かっている途中で行き倒れになっていたところを、この弓野の土地の作り酒屋と旅館主が助けてくれたのだという。親切が身に染みたのか、この土地が気に入ったのか、近くの粘土を使い明治15年に工房を構えた。これが弓野人形の始まりと言われている。写真は作業をする5代目。

時代に合わせた人形作り

最初は面長で切れ目のデザインだったが、新しい人形ができるたびに作風はどんぐり目で形がぽってりとした素朴なものに変わっている。今では見ると幸せになりそうな可愛らしいデザインに変化している。写真は初代の作品と現在の作品(招き猫の貯金箱)。

3代目が始めた恵比寿の面飾り(新築祝いや縁起物)

この日たくさん天日干しされていたのは、恵比寿さんの麺飾りだった。3代目が始めたというこの面飾りは日本三代ゑびすの一つに数えられる大阪の今宮戎神社や大阪天満宮といった有名どころの「えべっさん(十日えびす)」用に作られている。サイズはさまざまで、大きい面は口元が空いているのが特徴だ。天日干しにされたえびすさんはなんだか気持ちよさそう。

弓野人形の製作過程を探る

型に原材料(粘土)を塗りつけ、乾かす、すべて手作業である。乾燥には扇風機を用いるが、乾きすぎてもダメで、代々受け継ぐ職人の塩梅で次の工程(天日干し)に移る。

乾き具合は自然との戦いである。そしてある程度乾くと素焼きを行う。江口人形店さんの特徴は、焼き作業を一度しか行わない。通常の焼き物は1種類の釉薬を塗るごとに焼き工程を入れるため、一つの作品を2度3度焼くことが多い。江口人形店さんは焼きは1度のみ、乾きやすい土の作品であり、これから絵付けの作業に入る。

ちなみに、この窯は2年前に新調したもので、面飾りであればこのように詰めて焼かれる。

受け継がれる職人技

絵付けもすべて手作業で、何百何千と絵をつけるそう。代が変わると若干作風も変わっていくようで、5代目は可愛らしく少しタレ目になっているという。人形の土台である粘土は変わらないままだが、絵の具などの顔料は時代によって変わっているようだ(粘土は4年後からは産地が変わるかも)。健康に良くないもの、環境によくないものは徐々になくなっていき変化しているのだという。ちなみに、この作品(水着の河童)の左は5代目が、右は4代目が絵付けしたものである。

約140年続く伝統文化を体感

江口人形店では電話予約で絵付け体験が可能。(スペースの問題で、少人数対応)

江口人形店(0954-28-2028

武雄温泉物産館では鳩笛とフクロウ笛の絵付けが可能

(武雄温泉物産館では団体での利用も可能)

武雄温泉物産館(0954-22-4597)

弓野人形の購入方法と展示場所

現在、江口人形店さん、武雄温泉物産館、武雄温泉駅、サガマド、佐賀空港売店
など佐賀県内で販売中

工房を見学してみたい方は江口人形さんに直接お電話を。

 

武雄温泉物産館では佐賀県のお土産、特産品の販売や、地元野菜直売所、地産地消を心掛けた食堂などがある。観光体験として、この伝統の弓野人形絵付け体験もおすすめである。

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